山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

SWEET 16

・長女が言う。
怒髪天の歌で、♪愛の嵐、吹き抜けろ?♪ってのがあるじゃない?(「愛の嵐?風速2004メートル?」というのが正式タイトル)先週、この歌が思い出せなくて、どーしても思い出せなくて、でも物凄く歌いたくて、学校でイライラしたのよねー。もういっその事、家に電話してお母さんに『どんな歌だったっけ?』って訊こうかと思ったくらい」

___そんな事で学校から家に電話かけてくんなよ。
いや、どーしても気になるんだったら電話、かけてきてもいいんだが(←この親にしてこの子)
母が電話口で熱く歌ってやろうじゃないか<バカ
でも学校で一体、普段、どんな鼻歌を歌っているんだコイツは。

・土日と珍しく学校が二連休だった長女。
朝からギターを弾き倒している。
最近勉強が忙しくて、全然ギターを弾けてない筈なんだが、何故か妙に上達しているのが謎だ。不思議だ。

「なんで?」と訊くが、
「そーお?自分じゃワカラン」と言う長女。
イメージトレーニングの成果なのか?
___睡眠学習だったりしてね(^^;

昼頃、「ツメの間に弦が入り込んで、ちょっと皮が切れた」(痛そう)と言いながらしばし休憩した後、またしてもギターを弾き狂っていた。
「Century Creepers」はホボ制覇。ギターソロもちゃんと弾けている。
「このオクターブ奏法部分で、ネック上を素早くスライドするので皮が切れるんだよねえ」と長女。

・そう言えば、長女は夏至の日が出産予定日だった。
でも全然生まれてくる気配が無くて、数日遅れで出産。
ワシも初産で物凄い難産だった(多分、医療技術が今ほどの時代でなければ、ワシか長女のどちらか__もしかしたら両方とも?が、「あの世行き」の可能性が高かったかも?というくらいの難産だった)
まる二日がかりの出産後、腹は減るわ喉は渇くわで、「すいません、なんか下さい」と看護婦さんに言った記憶があるぞ。

その十数分前まで、酸欠で死にかけていた人間が、出産した途端に急にシャキ!っとなっちゃって、「腹が減った」とか言い出すんだから__出産って未だに命がけの大事業だけど、病気じゃないんだよね。
産んじゃえばオシマイ。全ての苦痛から苦難から解放されちゃう。
妙にサッパリ、スッキリしちゃって、元気いっぱいになるんだよね。

そんな思い出深い日から早、16年。
長女は16歳になりました。
クルルのバースデーケーキを抱えて大喜びしていた。