山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

共有する親子

・次女が最近、鼻歌でMIKAの「Grace Kelly」という歌を唄っている。
「8歳の子供が唄う歌にしては、難しすぎやないか?」と思うんだが。
昔のQUEENとか、スパークスを彷彿とさせる、ヘンテコリンで魅力的なポップチューンである。

ウチの次女、この曲をかなり上手い事歌ってて、サビの部分の音がズンズン上って行く所とかも、音程が外れる事なくちゃんと歌っている。
「もしかしたら、君は音感が良いのかな?」
するとその直後、学校で習ってきたばかりの、「茶摘み」(「夏も近づく八十八夜」というアレ)も歌っていたんだが。
メロディがウロオボエなせいか、ハチャメチャな音程になっていた。
「うーむ、聴いている回数の問題か?」(--;
「茶摘み」より「Grace Kelly」を上手い事歌いこなす8歳児。

・長女が言う。
「ウチのクラスの同級生達って、家であんまり親と話ししないんだって」
「へー」とワシ。
「ウチだって、そんなに特別喋る方じゃないと思うけど?」と言うと、長女、
「いやいや、ウチなんか私が家に帰ってきたらその瞬間に、『ホレ、コレ見ろ!怒髪天の新曲’酒燃料爆進曲’のPV,録画しておいたぞ!!』とか言うじゃん。普通はそれすらナイらしいよ?」と言う。
「え?そーゆーもんなの?」と不思議な気がするワシ。
「だってさー、新しいPV面白いじゃん怒髪天とバレエのコラボだよ!絶対おかしいよ!!前の汚い飲み屋で本気で酔っぱらっているおっさんらがぎゅーぎゅーになりながら歌っているのに比べたら、なんて本格的なプロっぽいPVなんだよ!」と言うと、長女、
「いや、そうじゃなくて」と言う。

「友達に、『ウチは漫画とアニメの事はお父さんに、ロックと本の事はお母さんに教えてもらっているよ。本や漫画本、CDは基本家族で共有しているし、お母さんは私をライヴハウスにも連れて行ってくれるよ』って言うと『えーー、そんな親、初めて聞いた!』って驚かれるし」だって。

「頭がおかしい両親だと思われるから人にはあんまり言わないように。コレは家族の秘密だからね」とワシ、長女に釘を刺しておく。
「世界が共有出来ている、共通の話題がいっぱいあるのって良い事だと思うんだけどね」と長女。

「でもお母さんは『酒燃料?』は前の垢抜けないアレンジの方が好きだな」と言うと、
「私も」と長女。
「俺も」と夫。

う???む(--;