山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

Wake up!Wake up!Wake up!全曲レビュー その10

11.Sweet Baggy Days

素晴らしいアルバムの有終の美を飾るのに相応しい、素晴らしい曲です。
ミドルテンポの「ピロウズらしい曲」
ピロウズのアルバムの最後は「バカ騒ぎして、フィナーレを飾る」か、大真面目にアルバムのテーマを念押しして終えるか__のドチラかなんですが、今回は後者でしたね。
このパターンは、久しぶりじゃないか<(^^;;

「誰も来ない街を買って、顔のなじみの猫と暮らしてる」

この「晴れ晴れとした孤独感」
全ての感情(悲しみ、畏れ、後悔)が流されてしまった後の、さっぱりとしたような、あっけらかんとした清々しい孤独感。
コレが「最近の山中さわおの気分」なんでしょうかね?
人生38年の結論が恐らく、コレなんでしょうね。

「うーむ、素晴らしい」

山中さわおという人にとって「猫」というのは「自由」(そして、もしかしたらその「自由」と引き換えに手に入れた、「孤独だけど幸せ」)の象徴であるような気がします。
その「猫」も「人に飼われている猫」じゃなくて、「町中で勝手に暮らしている野良猫」ね。

恐らく、自分がなんとなく世話をして、エサを与えたり、夜の寝床を提供したりしている雄の野良猫(「ニャロメ」って名前だっけ?先代は「ニャンコ先生」だったと思う)を見てて得た結論なんでしょうが(妄想)
孤独だけど、自由。
生活の保障は無いけれど、明日への約束なんか無いけど、それでも幸せ。寂しくは無いよ。
って感じ。
この孤独の中に見出した安らぎとか、心の安定みたいなモノまで感じます。

でも、何故でしょう?
ワシ、この曲を聴いていると何故か、Flank Black(ex.Pixies)が作業着を着て出てきて、脳内で勝手に踊り始めるんです(妄想)
それもなんともイケテナイ躍りで。巨体を左右に揺らしながら(汗)
「な、なんでこの映像が!?」
恐らく、最近CSで、このFlank Blackの「Headache」のPVを何度か見たせいなんでしょうが。

つまり、そこはかとなく漂うPixiesの雰囲気。
オルタナミュージックに目覚めてよ」がこのアルバムの一番大きなテーマでしたね(今思い出した)

しかし、それよりも「白い夏と緑の自転車、赤い髪と黒いギター」を始めとしたピロウズの代表曲に繰り返し取り上げられるテーマ。
「自由=孤独」
この凛々しい決意に、またしても感動させられるワシであります。
ほら、気がついたら目から大量に汗が(T_T)