山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

夫が嫌いな映画監督

昨日、何故か夫がある人から「岡本喜八、嫌いかと思ってました」みたいな事を言われていたので、「えー、ナンデー?」と思わず強い語気で言ってしまうワシ。
ウチの夫婦は実は「大の岡本喜八好き」である。
多分、今まで見たどの作品も「コレは嫌い」ってのはナイですよ。
どんなに好きな監督の作品であっても、「コレはドウだろう?」ってのは大抵1本や2本はあるんですが(溝口健二の「お遊さま」とか増村保造の「妻二人」とか)
岡本喜八はそんな事、無いですねえ。
まだ「たまたま未見なダケ」かもしれませんが、打率が高いです。どれも面白い。
しかもどれも岡本喜八の味がしますし。

まあ、この話しの本質は、「自分のパーソナリティを他人に理解される事って、なかなか難しいね」という事なのかもしれませんが、そこでフト、思いました。

「じゃあ、嫌いな映画監督って誰?」
勿論、ワシは夫の好みはよく知ってます。
彼が好きなのは、「黒澤明」「岡本喜八」「三池崇史
なんか「男の子」が好みそうな監督でしょ?ワシは彼のこういう部分がとても好きです。「好ましいなあ」と思って見ています。
好きな映画監督はスグに判るんですが、「嫌いな映画監督」がよくワカラナイ。
そこで、↑の質問を彼にぶつけてみた訳です。

すると、そこに結構意外な(^^;答えが。

「まず、行定勲が嫌い!」(キャー、ワシの後輩ー)
でも彼が行定監督を嫌っている理由はなんとなく判ります。
ワシは彼の作品は「GO」しか観てないので、「まだそんなに評価は落ちてない」んですがね(「後輩」という身贔屓もあって_他の作品を観るのが恐ろしいのです。多分、絶対「評価が地を這う」事になる予感があるんで)

「あと、篠田正浩が嫌い!!」
あ、なんかワカルーー。
「乾いた花」を見て、「えーー!?」と困惑した感じを思い出しました。
「頭がいい人が考え抜いて、隅々まで計算し尽くて作った窮屈で退屈な映画」という印象があるんですが。恐らく、夫もソコに違和感を感じているんでしょう。

「あと、岩井俊二がダイキライ!!」
はい。ワシも嫌いです。
ヤツは「本格派の変態さん」だと思ってます。
彼の作品はどれも少女をねちっこく解剖するような視線で撮られた作品ばかりで、見てて単純に「気味が悪い」です。
自分の家に娘が居たら、こんな映画を撮る男は「一生ウチの娘には近づかないでくれ!」と願わずにはいられません。