山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

「Thank you, my Twilight」

つまり、ワシは「GOOD DREAMS」と「Thank you, my Twilight」というこれら二つのタイトル曲に、同じようにまんまとしてやられてしまって、ダラダラ泣いたと。
本当に、一人で運転しながら、恥ずかしいぐらいにダラダラ泣いていたんですよ。気がついたらね。

ちょっと前にアメリカのサイトで見かけたんだけど、テネシー在住の音響関係の仕事についている男性(アメリカ人)が、やはりこの「Thank you, my Twilight」のワシと同じ部分、「奇跡は起こらなくても十分だぜ?」の下りで「いつも泣いてしまう」と言っているのを目にしたんですね。

「うわ!ワシとオソロイ!!」(のけぞる)
コレは発見でしたね。

この「何かが終わってゆく感じ」「自分の季節が黄昏てゆくのを受け入れていく感覚」
人生に対する「こんなもの」という諦めと同時に「でもやるだけやったんだから、全然オッケー!」みたいな満足感とが相半ばした感覚。
自分の青年期の終わりを自覚しつつ、「さて、これからどうやって生きよう?」とちょっと立ち止まっている感じ。
そんなものがないまぜになった、グルグルの感情。
それを受け入れる自分。諦め切れない自分。思春期や青年期の悩みとはまた違った、この自分の中の初めての感情。
それらに戸惑いながらも同時に、開き直っているような妙にふてぶてしい自分。
まさに、コレが自分の「今の感じ」にピッタリだったんですね。だから泣いたんですよ。
「あぁ、この人が歌っている事、ホント、判るわ」と。「同じだなあ」と。
多分、この辺りの感覚に国境はないって事なんでしょうね。
だからアメリカ人も泣けるんですよ(日本語で歌っているのにね)

「青年期の終わりに。そして中年期にイラッシャイ♪」という感じがねえ。
なかなかこんな歌を歌っている人が他に居なかったので、このタイミングはまさに、すごーくワシに「ぴしゃーり」という感じだったのですよ。
だから同時に、「あ、イカン。ピロウズの全CDをコンプリートしなければ!」という気持ちになったのは「ごく自然」でしょ?

この「Thank you, my Twilight」には「白い夏と緑の自転車、赤い髪と黒いギター」という名曲も収録されています。
この曲は、何も楽しい事が起きなくて夏休みの間中、海辺で寂しく過ごしていた少年時代の自分と、ロックを始めて赤い髪をして街中をうろついていた自分に「大丈夫だよ!」と呼びかける歌なんですけどね。
コレも泣けます。