山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ロック教室「1996年夏の奇跡」

えーっと長女を連れてエレカシのライヴに出かけたのは、1996年の9月だったと思う。
(友人に薦められてから8年後!)
その夜は中秋の名月で、それはそれは見事なネオンのような満月だった。
(天神のビルの隙間に見事な月がかかっていた)
ウワサにたがわぬ凄まじいライヴで、「はー、なるほどお」と感心して帰り道、
名月を見上げた覚えがある。

「いや、だからさ、ドッチがスゴイのよ、ピロウズエレカシ
としつこく食い下がる長女。
「ええい、キサマうるさいな!人が美しい思い出に浸っているのに!!そりゃあライヴの凄さ
から言ったらピロウズが世界最強だよ!あんなライヴ、どこの誰もやってないし。
大体この鋼鉄の神経のワシがなんでライヴ中、三回も泣き崩れなきゃいかんのよ。
ワケワカンネーー!!」(取り乱し)

ネッ友の方のお友達が曰く。
ピロウズのライヴ帰りの人はスグ分かる。頭から湯気出ているもん」

あぁ、そうだよ、ワシもモウモウでしたがな。母娘でモウモウ。
今までの人生、数多くのライヴを経験してきましたが、「頭から湯気が出るまで興奮した」
のは1979年のストラングラーズピロウズだけですよ。

普通、ライヴというのは興奮して楽しくて、見終わった後、
「あぁ、良い夢を見た。気持ち良かった。スゴイもの見せてもらった。満足満足」でオワリですよ。
でもそれでは終わらないライヴがあると、初めて知りましたよ。
こればっかりは行って見ないと分かってもらえないと思う。
しかし、もうチケットは東京では取りづらい状況にあるらしいので、お気の毒。
地方のチケットはまだまだ余裕があるみたいなので、ライヴを経験したいのなら今のうちでっせ。
是非とも君も体感するべきだ!(演説中)

えーっと、で、今。たった今、気がついたんだが。
エレカシの「ココロに花を」が発表されたのって1996年8月なのね(そういえば、
タワーレコードで購入した時にガンガン店内にクーラーが効いていた記憶がある)
で、ピロウズの「ストレンジカメレオン」(シングル)が発表されたのが1996年6月。

「うおー、日本語ロックにおいてこんなにもエポックメイキングな2作が同じ夏に
発表されていたなんてー!?」
思わず腰が抜けました。
うわ、コレってもしかして誰も気がついてない?え?ワシ、ワシだけ?(ドキドキ)
なんでこんな未来永劫に光り輝き続ける名作が、同じ夏に出るんだ!?ナゾだ!