山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ヒストリー・オブ・バイオレンス

シネスケがダウン中につき、こっちに仮アップ

ヒストリー・オブ・バイオレンス」☆=4
カエルの子はカエル
↓以下ネタバレ














例の階段のシーンは近来稀に見る、感動的なラブシーンであった。
「許したい」「許されたい」「愛したい」「愛されたい」
長年、夫婦として生きてきた二人が断絶し、離れ離れになりそうになるその瞬間、スレスレの所で、お互いを求め、許し、愛そうとする様子があまりにも感動的で、思わず見てて号泣してしまった。

本当は許してる。けど、現代人としてこの存在を許せない。
でも、そんな「普通の妻」であるはずの彼女の中にもやっぱり暴力性は潜んでいて、彼女はそれに自分でも気がついて、ついつい自分を恥じてしまう。
それは夫への怒りとして現れて___という部分が切な過ぎて、涙がドーと出てしまった。

暴力というものを介しながら、夫婦の愛、親子の愛を歌うとは。
油断ナラン男だ>クローネンバーグ。感服。

最後のヴィゴの表情が実に良いね。
ワシなら抱きしめて全部許してしまいそうになる(自分も地獄に落ちる事覚悟でね、勿論)