山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

まだ続く、チープトリック話

つまりその、「前説に綾小路きみまろでも出てきそうな客層@平均体重90キロ級」
を前にして、チープトリックの演奏は始まったわけですわ。
「うーむ、ス。スゴイ!良いバンドだーー!!」(思わず熱弁@テレビ前)
1974年?80年にかけて、いわゆるパンクムーヴメント以降のハードロックのありよう。
その暗中模索の時代に、「ポスト・パンクロック」としての位置づけであったような
気がするぞ>チープトリック

Tレックスのようにキャッチーで、アレックス・ハーヴェイのように庶民的で。
ヘヴィ・メタルキッズのようにヘヴィーでありながら、
リッター・グリッターみたいにロックンロールの楽しさに溢れ。
その性急なリズムと確かなメロディライン。ソレを支える重低音のリズム隊のサポート。
ロビン・ザンダーの癖のある高音にリック・ニールセンのギターライン。
もう、なにもかもが素晴らしい。

その当時の熱狂そのままに、21世紀のチープトリックも頑張っているって姿に感動したデスよ。
しかもこのテレビ放映のライブではドラムのバーニーおじさんが
椎間板ヘルニアの手術後療養中」だったので、
ドラム担当がなんとギターのリック・ニールセンの息子!
(紹介される前に「あ、この人、リックの息子だ」とスグに判っちゃう位に
骨格から父親ソックリ。父親みたいに「エキセントリックなアメリカ人」ではなくて、
「全く健康的でノーブルな知的アメリカ人」だったが>息子)

そのバーニーに敬意を表しているドラミングといい
(ドラムセットの組み方からスティックの持ち方。パターンに至るまで完ぺきに
コピーしていた。勿論、あの「ずんどこ重いグルーブ感」には及ばない
「かなり軽めのスタイル」であったにせよ)、
正確で真摯な演奏スタイルは、まさに
「自分が世界一のチープトリックのファンである」と主張しているようにも見えて、
「ものすごーく好印象」であった。
「いやー、リック・ニールセン。子育てに成功したんだねえ」<素直な感想

往年の美貌が完全に消えうせたロビン・ザンダーの姿は衝撃ですらあったが(スマン)、
その声はちっとも陰ってなくて、
「もう腹が出ててもイイ!禿げてても(禿げてないけど)イイよ!!!」
と思わず声に出して言う。

「大昔のぼっちゃん、おじょうちゃんファンズ」も大喜び。
最後はスタンディングオベーションで締めくくられた。
今現在、チープトリックはエアロスミスと共に全米ツアー中(今、フロリダ辺り)である。