山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

再現ドラマ「告白」

成人の日である。
「自分の成人の日は何をしていたか?」というと、すごく修羅場だったんでよく覚えている。
「学校の課題をやってました」

なんせ住民票も移してなかったので「成人の集い」のご招待状もどっからも来なかったし、着物は実家に置いたままだったし(この着物は結局、成人式の前の正月と大学の卒業式に着たっきりであったな。モッタイナイやねえ)
降りしきる雪がどんどん積もって行って、辺り中が真っ白になる中、せっせと下宿に籠もって課題を仕上げていたそんな思い出。

…地味だなあ…
もっと、ボディコンでイケイケで、お立ち台の上で羽根扇振り回して、ノーパンで踊り狂っていたような過去はナイんかな、ワシ<時代が全然違うー。

当時、もう既にダンナとはつき合い始めていたのだが、ダンナはワシと出会う前は殆ど学校にも通ってきてなかったので、二年生にして「留年の危機」のまっただ中であった。
「留年するような男とはつきあわん!」と宣言して、ダンナが心を入れ替えて(ホントかよ、オイ)せっせと落としそうな課題やらレポートやらに血だるまになっていた(そりゃあ、「通常の課題締め切り」に間に合わせようとしていたワシに比べれば、2?3倍の分量であった筈である)ので、丁度、成人式の頃はバッタリと、ワシとダンナは会わなくなっていた時期であった。

当時はテクノとかはやってて(<あまりにも「時代を感じさせるエピソード」だな)YMOの全盛期。
ワシはプラスチックスヒカシューがお気に入りであったが。
まあ、世の中はまだまだ貧しくて、大学生がブランド物を持っているナンテのは「極く一部の特権階級の子女」限定で、普通の大学生は「文化屋雑貨店」とか「ハリウッド・ランチ・マーケット」で買い物をするのがせいぜい。まあ、年に一回か二回、バイト代を溜めてデザイナーズブランドの洋服を買ってみる…そんな世の中であった。

で、夜、「告白」(ジェンキンズ氏の告白本がネタ元になっている「再現ドラマ」)を見たワケであるが…
まあ、お話しとしては「恋愛モノかよ!?」な内容で、「本当は何してたんだよー」とツッコミドコロも多いが、まあ、そんな風に、ワシが学校の課題でヒイヒイ言わされている頃、曽我さんは北朝鮮で「今からこの男と暮らせ」とか言われていた訳で…
曽我さんとは同い年なのでなんとも当時の自分と照らし合わせて感慨深いものがあった。