山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

深夜の高笑い

さて、ダンナは夜になるとやっぱり色々思い出すらしく、なんかツライらしくて、ワシが寝る前にベッドで本なんか読んでいると、ゴソゴソと隣に入ってくる。
我が家の寝室は、ダブルベッド一台とシングルベッド一台がくっつけて置いてあり、昔はコレに親子四人寝てたのね(笑)
今は長女も大きくなったので(ついに、ワシの身長168センチに追いついた!)二階で自室で寝ている。
よって一階の寝室には夫婦+コオニタン+猫3匹で寝てるワケだが(猫は呼びもしないのに勝手にベッドに入ってきて、布団の上で喧嘩したりするのでかなりムカツク)、いつもはダブルベッドにワシ&コオニタン、シングルベッドにダンナ。という配置で眠っているのだが、やはり今回の一連の騒動はダンナの精神的ダメージがそうとう深手だったようで、コオニタンをシングルベッドに押しやって(^^;、ダブルベッドにワシとダンナで眠るようにしている。

夕べも寝る前にゴソゴソと隣に入ってきたので、「どうしたの?」と聞くと、
「夜になると色々思い出してヤレンのよ」と言う、ダンナ。

ワシから見れば、ダンナはしっかり三食食べて元気もあって、家族やワシともよく話すし、夜はグッスリ眠っているので、「強靱な精神力だなあ」と感心するばかりなのだが(だって、ワシがダンナと同じ経験をしたら多分、精神科のカウンセリングを必要とする事態になりそうで)、やはり、どっかでボディブローは効いているらしく、あの普段はそっけない男(そっけないからと言って、愛情が無いとか、ジェラシーが無いとか、そーゆーワケでは全くナイので念のため)が抱きついてきて、ボソボソと夜な夜な、遺体発見の瞬間とその後の話しをワシにするのだな。

確かにむごく、悲惨な話しであるが、その所々に挿入される「で、その時にさ」とダンナから打ち明けられるエピソードが妙に可笑しくて、ゲラゲラ笑ってしまう。
なんだって、人生って、こんなにも悲劇的で悲惨な瞬間にすら、ユーモアな空気すら漂わせるような変な側面を持っているのだろう?

「その話し、おっかしいよ!」と言いながらゲラゲラ笑ってしまう。
するとダンナも、「そうだろう?この大変な事が起きている時に、人間、そんな変な事もやっちゃって、自分で自分が嫌になってぐったりするんだけどね、でも今にして思うと、ホント笑っちゃう話しだよなあ」と言う。
二人で抱き合って、ゲラゲラ笑う。