山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

フランス映画二本立て

最近見た映画の話なぞを書こうかな。
立て続けに面白い映画を見たので(100円レンタル祭り)機嫌が良いワシ。
まずはコチラー↓

「ぼくセザール 10歳半 1m39cm」(2003/仏)
フランスでは有名な俳優が初めてメガホンをとった映画らしいが、かなり面白かった。
「フランス人は10歳にして恋に命を懸けるんだなー」と妙に感心しつつ観賞。
しかし「子供にとって世界は不自由なもの」というのはおかべりかこ(軍事評論家岡部いさく氏の姉。漫画家水玉蛍之丞氏の姉)の絵本「よい子への道」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4834013421/qid=1125450010/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-6480554-9456207
でも散々語られているネタであるが、それでもやっぱり笑ってしまう。
ウチの娘たちも大笑い。
「フランスでも子供って同じだなー」「苦労しているンだねー」と言っていた(母も同感)

子供の視界(1m39cmの高さから見た世界)を再現する為に子役本人にカメラを担がせるとか、「虐待ぎりぎりネタ」なのだが本当に子供時代のやるせない気持ちとか、世界が自分自身が思うようにならない感覚が甦ってきて新鮮な気分になった。

自分の人生を振り返りたくなった時に見るとイイのではなかろうか。
リアルタイムで「只今子供時代を続行中」なウチの娘には、
「なんかコレ見ていると、胃が痛くなってくるんですけど」な気分だったらしいが(でも見終わった後は、「よかったー。良い映画だった!」と喜んでいたが)
しかもバアサンになったアンナ・カリーナが素晴らしいのだこの映画。
ゴダールのミューズの「美しい老後」(?)が拝めるぞい。

で、もう一本がコチラ↓
スイミング・プール」(2003/仏=英)

ココではシャーロット「愛の嵐」ランプリングの老後が見られる(楽)
ガリガリギスギスしたイギリスの初老ミステリー作家を演じているのだが、コレも面白かった!

普通ニッポンでは初老の女性が主人公のミステリー作品って「家政婦は見た!」くらいしか思いつかないが、このシャーロット・ランプリングのクソババアぶりが最高に嬉しい映画。

シャーロット・ランプリング自身もその悪女ブリが大昔から有名な人であるが、その「素の悪女」がこれまた別のタイプの悪女(男日照りでギスギスした初老女)を演じてて楽しいったらありゃしない。

つまりこの2本のフランス映画は「悪女もの」であると言えるのカモー。