山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

空梅雨

散歩してたら道の途中で、グーチャンちのオバアチャンに会う。
オバアチャン、数年前、バイクでの交通事故でヒザを痛めてしまい、普段の畑作業への往復には「電動三輪車」(?)を使ってなさる。

ボイスとスタスタ歩いていたら、
「アンタは足が強くて元気でヨカねえ」と声を掛けられた。
「あっはっは、ボイスは年とっちゃって、この季節日なたを歩くのは辛そうですが、頑張ってますよ」と答えると、ワシの歩きに平行して電動三輪車を走らせながら、
「アンタの足の早さは時速6キロやねえ」とおっしゃる。

見ると、オバアチャンの電動三輪車には速度メーターもついてて、最高速度が6km/hであった。
「あ、ホント」と言いながらしばらく、オバアチャンと世間話をしながら山道を歩く。

今年は空梅雨で雨が全然降らないので、山の中の田んぼも田植えが終わったばかりだというのに水が少なくなっているところがある。
「雨、降らないですねえ」と言いながら、丁度オバアチャンの家の田んぼに差しかかったら、オバアチャンの田んぼは水を満々と湛えていた。

綺麗な水が張られた田んぼの上を吹き渡る風が冷たくて気持ちいい。
「ウチの田んぼにはね、それぞれ井戸をボーリングしてて、全部の田んぼに水が行き渡るようにしてあると。ウチはコレがあるけんこの日照りでも無事じゃってん、他の田んぼは大変よ」とオバアチャン。

そう言えば、ウチの裏山にワシが植えたアジサイの木が5?6本有るのだが、ここ数週間の日照りですっかり元気がなくなって、葉っぱがシオシオになっている(花もやっと咲き始めたと言うのに!)
「雨、いい加減に振ってくれないと困りますねえ」と言って別れる。
オバアチャン、別れ際に、「コレやろう」と言って、トゲトゲが沢山ついた、トレトレのキュウリを二本下さる。
(今月はキュウリをよく貰う女>ワシ)

ここ数日、また余震がよくあってて、家に誰も居ない時に2度ほど「ユラユラユラ」と揺れた。
家に誰か居たら、「わ、余震!」と声に出して言えるのだが、誰もいないと口に出して言い合う相手がいなくてなんだか寂しい。

仕方ないのでボイスに向かって、「今の余震、大きかったよね?ね?」とか言ってみたりする(悲)