山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

名犬ボイス、頑張る

で、お待たせ!(<誰も待ってねえ?)「ダンナがコオニタンもろとも階段から落ちた話」である。

そもそもこの夜は、外は暴風雨みたいな大荒れのお天気で、激しい雨が降っていたのでボイスを玄関に入れていた。
ボイスは大雨の夜はいつもそうであるように、毛織物の玄関マットの上で丸くなって、家人の気配を感じながらウトウトと寝入っていた。

ワシは先にベッドに入ってて、本を読みながらまったりしていたのだが、突然、階段室からダンナの「あ」という声が聞こえたと思ったら、ドター!とけたたましい「重いモノが落ちる音」が聞こえた。
「ダンナが落ちた!」とスグに気がつき、飛び起きて、「大丈夫!?」と声を掛けるが、ダンナは「う??む??」と唸っている。
ベッドから抜け出して様子を見に行くと、コオニタンがボイスの背中に仰向けに乗ってて(!!)そのスグ横ではダンナがうつぶせに倒れていた。

「コオニタンを抱いたまま落ちたの!?」と思わず詰問してしまう。
コオニタンは真剣に寝入ってたので痛くはナカッタらしく、「キョトン」とした表情でボイスの背中の上で目をパチクリさせている。

ダンナは「階段を踏み外した。アタタタ」とうつぶせったまま、唸っている。
「どっかくじいた?」と聞くと、
「ヒザをぶつけた」と言うので、慌てて二階に上がり、救急箱から湿布薬を持ってくる。

ダンナの話によると、「あともう一段」という段階で踏み板を踏み外し、そのままコオニタンを抱いたままで「どぉー」と落ちたらしい。
「落ちた拍子に通い箱に手を突いた」と言うので、見たら、宅配スーパーの通い箱(発泡スチロールの保温箱)の蓋がコナゴナに砕けていたorz

「ボイス、ゴメンネ」と言いながらコオニタンをボイスの上から抱き上げたが、ボイスは「平気♪」といつもの温厚なボイスのままである。
本当にこんな時にはボイスのこの性格に、救われる思いがする。
多分、犬によっては、突然寝入っている自分の身体の上に、自分の体重と同じくらいの者が(事故とは言え)全身で飛び乗ってきたら、瞬間、思わず悲鳴を上げたり、最悪の場合は反射的に噛んじゃったりって事もあるのだが。

ボイスはいつものように粛々として落ちてくるコオニタンを背中で受け止めて、しかもそのまま不動の姿勢で居てくれた。
コオニタンにケガがナカッタのはボイスのオカゲである。
凄いなあボイス。やっぱり名犬だなあ。