山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

子鬼、泳ぎを覚える

午後、時間が空いたので、子鬼を幼稚園に迎えに行ったその足で、市民プールに出かける。

せちたろーはこの土地に引っ越してきてスグの頃、友だちもイナカッタので、「せちたろーに友だちでも出来れば」と思い、三歳の誕生日の翌週からスイミングスクールに入れた。
その甲斐あって(?)せちたろーは未だにこのスイミングで知り合った友だちと仲が良い。
スイミング自体も大好きで、もう8年以上も通っている。
しかし、子鬼は・・・

月曜日のせちたろーのスイミング、火曜日のピアノ、水曜木曜のワシの陶芸と、習い事が忙しい上に、子鬼の幼稚園の送り迎えがあるので子鬼には何も習い事はさせていない。
(子鬼が入会できるスイミングのクラスの、曜日や時間が合わないという理由もあるが)

しかし、子鬼もプールは大好きなので、この空いた時間、「連れて行ってやるか」となったワケである。
(陶芸は昨日、粘土を買って練り上げたばかりなので、来週以降でないと粘土に粘りが足りないので作りにくいから、今週はパス)

プールは平日だというのに駐車場がイッパイ。
夏休みが終わって子供達が去り、入れ替わりに常連さん達が帰ってきたらしい。

腕にヘルパー(浮き袋)をつけて子鬼をプールに入れる。
最初は怖がってしがみついてきたが、幼児用プールで遊んでいるウチに子鬼が鼻歌を唄いながら浮いている状態なのに気がついた。

「それだけ浮けるなら、大きいプールでも大丈夫よ」と説得して大人用プールに浸ける。
最初は手だけを掴んで泳がせていたが、プールサイド60cm位手前で急に手を放してみると、子鬼、ジタバタ必死で泳いでプールサイドに掴まる。
その様子が「うる星やつら」のテンちゃん(鬼の幼児)に激似でおかしい。

「泳げるジャン」と言うと、「もチョットやってみる」と答えるので、今度は少し遠く(1mくらいの地点)を目指して、子鬼をプールサイドに向かって投げ込む。
子鬼、無駄な動きを沢山しつつ、なんとか前に進んでゆく。
プールサイドに手が届くと振り返ってワシを見て「ニヤリ」と笑って、「もっとやってみる」と言う。

それからは少しずつ距離を伸ばして、2m3mと離れた地点に子鬼を投げ込む。
繰り返すだけ上手くなっていく。
「もっともっと何回も何回もヤル!」と子鬼宣言する。
自分でも泳げるのが面白いらしい。
1時間半ほど泳ぎ狂う。