山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ナイーブ過ぎるオバチャン

ナンカ、昨日からチョットしたことで憂鬱になる。
コレと言って実生活でその原因(ダウナーのタネ)が思い当たる節がナイが、ただ、一つだけ思い当たるモノがあった。

クローンの攻撃』である。
昨日からのダウナーの原因は多分、コレ。

まず、映画を見に行くのに「最初からある程度諦めて見に行く」という姿勢が珍しかった。
イカニモ面白く無さそうな映画を見に行く事はあっても、見てみると案外面白かったり(『ファントムメナス』がそうだった=実は子別れのシーンで泣いた)感動したりして、気持ちイイ裏切られ方だったり。
一方ソノ逆で、「面白そう!」と期待マンマンで見に行ったら、コレがつまんなかったりして、思わず怒髪天になる事はある。

ところが、今回のように「期待せずに見に行って、確かに予想通りの内容で、人間描写が甘くてツッコミ所満載で、でも映像だけが異様に綺麗でソコソコ見られる映画」しかも、ソレが「世界規模で売れることが分かりきっている」というのは経験がない為か、妙に落ち込む。

つまり、思うに、「自分の気持ちにブレーキを掛けた状態」で見て、その「あらかじめ張っておいた予防線がついに最後まで裏切られなかった」ってことに、ワシ自身が傷ついているのだろう。
そして、この「(ホントのトコロは)ソコソコな映画」が実は世界レベルで、「面白い映画」って事にナッテ、作り手が(ホントにそう思っているかどうかは別だけど)「こんなモンデいかが?こーいうのがスキでしょ?あんたらは?」と差し出している気がして、「ヒジョーに不愉快」であるのだ。

しかし、冷静な目で見れば、コレと言って断罪する理由もないので、「ソコソコな映画」という評価しかできない。
でも、ホントは。ホントは。
「この地球規模での新しい伝説となる可能性もある話を、こんなつまんないことにしやがって、責任トレや!」とか
「監督自身の人間的な成長が(全く)ナイのを少しは恥ずかしいと思え!!」とか
「金儲けが最終目標かいっ!」とか
「実は言いたいことがテンコモリ」であるのだった。

そんな言葉の数々を無理して飲み込んでいるせいか、攻撃性が自分の内面に向かってしまい、妙に落ち込みやすくなっているらしい。
つまり、『クローンの攻撃』は冷静な(大人の)目で観れば「ソコソコ」な映画であるが、実はワシの「ゴースト(@クサナギモトコ)が言う」には「絶対許せないアホ映画」であるのだった。