山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

冷たい風

風邪が治りません。
一体ドーしたというのでしょう?
ワシはそんなに病弱な身体に、いつの間になったのでしょう?
トシだから?イヤン。

全然元気が出ない。
咳も出るし痰もスゴイ。足の付け根のリンパ腺が痛くて一旦起きたのに、またゴソゴソとベッドに戻って撃沈。
子鬼やせちたろーが「退屈?」「ヒマ??」と入れ替わり立ち替わり枕元に来ては叫んでゆく。

「うぅ・・病弱な母を許して」
家の中は散らかり放題&ホコリまみれ。
全然起きあがって家事をする元気がないので、毎日の食事を作るだけで力つきている。
「いっそ入院して楽になりたい」
思わず気弱になるワシ。

ホントは花見にでも行きたいのだが、風が強くて冷たく、洗濯物を干しに外に出ただけで具合が悪くなったので諦める。
家に籠もってビデオ三昧。

『浮草』(京マチ子主演小津安二郎監督・1959年作品)
前に、この映画の元になった戦前の映画『浮草物語』(無声映画だ!)を観ていたので、見比べて面白かった。
より映画的に、より現代的に作り替えられている部分が見受けられ、楽しむ。
う?む。京マチ子は「日本の宝」だなあ!
ワシ的国宝に指定する。決めた。

南極物語』(高倉健主演・蔵原惟繕監督・1983年作品)
大昔、テレビ放映で観たが再見。
初見時は「最初に離れたのは○○だった」っていうナレーションに馴れなくて、「おい!見てたんかい、ゴラアァ!!」と怒った記憶しか残って無くて、後は犬が(撮影のために・こんな「たかが映画」のために)ホントに死んでゆく姿が見てられなくてクヤシイやら悲しいヤラで泣いた事を覚えている。
再見してヤッパリ、犬がホントに死ぬので大泣き。
リーダー犬の「リキ」がボイスに激似で大泣き。
タロ&ジロは今は絶滅したカラフト犬の面影を残しているので嬉しくて大泣き。

昔(昭和38年頃)、ワシはカラフト犬(タロウ)と暮らしていたので全然冷静に見てらんナイのだった。
カラフト犬は昭和30年代後半に絶滅。
今もカラフト犬「タロウ」の大きな肉球、柔らかく長い茶色の毛。ふさふさの尻尾や黒い瞳を思い出す。

蔵原惟繕って『執炎』を撮った監督なのね。
イヤ、アノ映画もスゴクイイ(恋愛)映画なのに冷静なナレーションが淡々と流れる変な映画だった・・・