山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

結構、腹黒い夫婦

秋である。
ソロソロ幼稚園の入園手続きの季節なので、幼稚園に「根回し電話」を入れる。

「もしもし、せちたろーの母でございます」(←いかにも小金持ってそうな郊外生活者の口調←ホントは、当然、全然違う)
すると、電話口に出たのは教諭主任のKセンセイ。
娘を直接、担任に受け持って貰った事はなかったが、何故かこのセンセイ、ワシら親子のファンだった。

「実はせちたろーの妹を来春から、そちらさまにお預けしようかと考えておりまして・・・」と言うと、
「んまぁーっ、素敵ですわ!楽しみですわ!!また、幼稚園が楽しくなりますわ!!!」と電話口で絶叫なさる(そんなに今、ツマランのかい?)
ひとしきり話して、電話を切り、「知らないって素晴らしい事ね」と呟く、ワシ。

皆様は既にご存じであろうが、せちたろーと子鬼はそのキャラクターが全然違う。
せちたろーは素直で、ココロ優しく正しく、元気で明るい「コドモのカガミ」のような人物である・・・・が、一方、子鬼が何故、「子鬼」と呼ばれているのか・・・ソレはこの日記を読まれている諸兄諸姉には先刻承知の輔(すけ)薩摩の守タダノリ(意味不明)

子鬼はせちたろーが小1の時に生まれた妹。
当然、幼稚園の先生方は子鬼がどんなキャラクターなのか、全然知らない。

ダンナに「幼稚園に電話したら、センセイが『ご入園、楽しみにしております!』だってさ」と告げると、
ダンナ、「知らないって、恐ろしい事だね」と言う。
ワシ、「あぁ、そうさ。子鬼の性格も知らないで。ワガママ放題凶暴凶悪悪逆非道の限りを尽くす史上最凶の三歳児とも知らないでさあ」と言う。
「知らないって・・・シアワセ?」と、ダンナ。
「まあ、幼稚園の先生方と生徒さんたちには、我慢していただくとして」と、ワシ。
「皆さんには泣いて貰う」と、ダンナ。
「何ヶ月保つかなあ、幼稚園」と、ワシ。
「一週間で放園処分かなあ・・・」と、ダンナ。
二人のまなざしははるか虚空、未だ見えざる手応えのない未来と、少なくとも午前中はウチからいなくなってくれる子鬼の存在の重さに注がれ、やがて恥の川へと流れ出て、光の子らは安らぎの海へと至るのだった(いよいよ意味不明)

昨日の日記のタイトル「レダー監督の夫」は書こうと思って忘れていた一文。
いつも監督作に出演していて、味のあるイイ役をしているゾ>監督夫。