山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

動物園行き・2

↓続き

ワシは実は、サイという生き物に関して、「サイって原始的な動物。トリケラトプスと何処が違うの?存在する意味ってあるの?ひょっとして絶滅せざるを得ない動物?」くらいにしか考えたことがなかった。
だって、動物園で見かけるソイツはいつも無口でボーっと立ちすくんでいるダケだし、「意志」のようなものを全然感じた経験がナカッタせいだ。

しかーし!今日のサイは違った。
博物館員実習の大学生が数名、飼育員さんに連れられて運動場内に入って行ったら、「サイが甘えている」!
飼育員さんを見つけると、サイ二頭が嬉しそうに近寄って行くのだ。

飼育員さんが学生に、「ここんところ(と、言いながら胴体と脚のつなぎ目の堅い皮膚の折り目の中)を掻いてやると喜ぶよ」と説明しながら優しく掻いてやっていたら、サイはウットリとした目で身体を擦り寄せているではナイか!?
学生も恐る恐る皮膚の折り目の中に指を入れて「ポリポリ」と掻いてやったら、サイが喜ぶ。
生まれて初めて「ヒトに甘えるサイ」を見て、驚愕。
「サイがココまでヒトに慣れるのなら、トリケラトプスも飼い慣らせるのではナイか!?」真剣にそー思った。
サイは控えめに、しかし、確実に飼育員さんに甘えていた。