山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

四国犬の血と宿命

雨の土曜日。
思わず朝寝して(久々)いて、「漁師のおばあちゃんに起こされる」(--;
漁師のおばあちゃん、本日のお薦めの品は「巨大鯛」!
大きくて立派!見事なモノ。
「明日は結婚記念日」なので、チョット張り込んで買う。1200円。
漁師のおばあちゃん、オマケにインゲン豆とキュウリを付けてくださる。
いつもいつも、スイマセン。

傘を差して、ボイスの散歩。
雨の中、ミドルロングコース(5km)

ボイスは雨(というか、濡れること全般)を一向に気にしない犬なので、雨に濡れながらもさっそうと尻尾を振り立てて、楽しそうに歩く。
「ムートンにタワシ」状態に伸びかけた、黒いトップコートの毛先に雨の滴が捕まっている。
雨はツブツブになって、ボイスの毛先で光る。

昨日買った犬雑誌に、以前ネットで見たことがある、山の中でイノシシ猟をしながら四国犬と暮らすオジサンの記事が掲載されていた。
この記事によると、やはり、「侵入者に対して吠えない」のは猟犬である四国犬の特徴の一つらしい。
四国犬が威嚇するのは「イノシシ相手限定」という事らしいのだ。

四国犬がイノシシに向かっている写真も掲載されていて、「ボイスもイノシシ事件の時はこうだったのかな?」と、見たかったような見たくなかったような、複雑な心境。
あの時、ボイスは現場に戻ったワシを見つけて、大喜びでワシの腕の中に走り戻ってきた。
その時ワシは、そのボイスの行動は、自分の血の中の本能に従ってやり遂げた、「純粋なヨロコビ」によるもの。と考えていたが、この記事を読んで少し考えが変わった。
もしかしたら、ボイスはあの現場でワシをずーっと待っていたのではないか?
記事に寄れば、四国犬は猟の時、主人が駆けつけるまでイノシシに向かって主人を待ち続けているものと言うのだ。
ソレが猟師と猟犬の信頼関係であるらしい。
命を張ってイノシシに向かう犬、ソレを助けるために駆けつけ手助けする人間。

イノシシを倒した後も、ワシが帰って来ることを信じて待っていたのか?
少し、涙が出た。

写真に映っていた猟をする四国犬は、どれもボイスより小型で(ボイスはハスキーMIXなので。純血の四国はもっと小さい)細身。胸も浅かった(ボイスは胸が深い。胸板が分厚い)
しかし、筋肉質の身体と言い、跳躍力の見事さと言い、毛色と言い。やはり、ボイスは「四国の血が濃い」
イノシシに向かって行くのは、当然と言えば当然であったのだ。