山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

西の海岸に久しぶりに、春を感じに

久しぶりに晴れた、イイ天気。
気分が良くて、ついつい「西の海岸」まで散歩の足を伸ばす。

「南の海岸」(小学校側)と「西の海岸」(中学校側)。
どちらの海岸もウチから歩いて25?30分。
「西の海岸」は玄界灘の強風が激しすぎて、冬場は近づけない。大陸からの漂着物とサーファーが名物。何処までも広がる砂浜が美しい。
「南の海岸」は波も穏やかで風もなく、「うららか」な場所。巨大イカ古伊万里が拾える海岸があり、漁港がある。
夏場は西へ、冬場は南へ行くのが散歩の定番。

冬だというのに珍しく、西へ行ったモノだからボイス大喜び。
さすがにサーファーも一人もいない。
ボイス、砂浜を爆走。コワレまくり。
砂を蹴散らして、駆け回り、ワシに甘えてくる。
ジャンプしながら軽くボディ・アタックを連発。手首を優しくくわえて甘えてくる。
見渡す限り、誰もいない砂浜でボイスと二人で笑いながらじゃれ合う。
とても、楽しい。
波は荒いが、風はなく、暖かい。
漂着物の写真を撮ったり、爆走するボイスの写真を撮ったりしながら過ごす。

思えば、ボイスと二人きりでこんなにゆっくり散歩に出るのも久しぶり。
(最近は天候が悪かったので、散歩も駆け足だった)
なんだか、とっても楽しくてシミジミと「ボイスのいる生活の自由さ」を噛みしめる。
犬は人間に「自由」と云うモノを改めて教えてくれる生き物だ。
それは、普段、犬は繋がれていても、自由に駆け回るその瞬間には飼い主の心も連れて一緒に走っている気がするせいだろうか。
走るボイスの脚に自分の心を乗せて一緒に笑いながら走っているのだ、ワシもきっと。

海からの帰り道、ボイスを見れば、ボイスもワシに視線を返す。
「楽しいね」と目線で話しかければ、「楽しいね」と答える(気がする)。
リードを引っ張るでもなく、たるませて一人と一匹は呼吸を合わせて歩いて行く(それも結構早足の歩調で)。
リードを通してお互いの気持ちや心が通い合っている気がする。
ボイスは何度もワシを見上げては「ホントにホントに楽しかったね。また行こうね」と云う表情。
「全てはアンタの気のせい」と笑われるかも知れないが、とても楽しい散歩だった。コレは事実。
「春は近い」気がした。