山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

ウミネコの声が入った曲もあったな

ダンナが仕事で忙しい。
久々に子鬼をベビーカーに乗せてボイスにひかせ、散歩に出かける。
(ダンナの「多忙の理由」=mac上のァイルの整理&削除をしてて、締め切り直前の作業済みのファイルまで削除「二日分の仕事がパー」に。紙で仕事していた当時も、よく大切な版下をゴミ箱に捨てて「ナイナイナイ!」と大騒ぎしたあげく、ゴミ箱をひっくり返して探し回っていた←ゴミ箱はひっくり返せば現物はあるが、macはゴミ箱空にしたらファイルは帰って来ない)
風はないが、厚着させて出発。

いつものように田圃を通って、料亭の前を抜け海岸へ。
子鬼は海を見て大喜び。
「ニャーニャー」鳴くウミネコを指さして笑う。

ダンナは今週末も多忙らしい。
と、言うことは「ダンサー・インザ・ダーク」が観られないっつーコト。う。
上映も何時まであるのかわかんないし(「グリーン・デスティニー」は上映期間は二週間だったし)、早く観にイキタイのだが。
ビョークといえば、ウチは親子三人でライブに行ったコトがある。
もう、4年くらい前?「ポスト」が発表された後のワールドツアー初日のステージだった。

裸足に白いシンプルなミニのワンピース姿のビョーク
もう、圧倒された。
打ち込みによる、テクノの激しいビートの海を自由自在に泳ぎ回り、飛びはねては光り輝く原始の生命体。という感じでビックリした。

永遠の童女にして母。大地と人間を繋ぐモノ。
全ての生命体に対して歌いかけるその歌声。
その言霊は光りの粒子となって聴衆の細胞の一つ一つを打ち砕いてゆく。
そこでは「ワタシ」は消え、ドロドロとした生命の海の中へと消えてゆく。
ただビョークの声に合わせて流れ、姿を変える潮流の一部になることに至福感すら感じたモノだ。

くるくると表情を変える、ありとあらゆるさまざまなテクニックを駆使したそのボーカルスタイル。
(地獄のソコから湧き出る様な声から一気に数オクターブ駆け上がるトコなんざ、もう!ホントに鳥肌)
ソコに「歌い踊るビョークがいてくれる」だけでアリガタイという気になった。

その体験をもう一回!という気分もあってこの映画「ダンサー・インザ・ダーク」を観たいのだ。
もう、ストーリィはラース・フォン・トリアーだから、ハッキリ言って「ドーでもイイ」の。
狼男が出てこようが宙に浮く鐘が出てこようが、ナンでもイイの。
歌い踊るビョークが観たい。
タダ、観たい。