山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

どんな映画にも発見がある

朝から、激しく冷たい雨が降る←ボブ・ディランみたい。
散歩には行けそうもないので、ボイスは朝からフテ寝。
こんな日はビデオを観て過ごす。

ダンナ、オススメ「暗殺の森」(ベルナルド・ベルトリッチ監督作1970年イタリア・フランス映画)を観る。
う?ん。ドミニク・サンダがまるで「ベルばら」のオスカル様のようだ。もう、クリソツ。
「オスカルのモデルはドミニク・サンダ」と作者の池田理代子本人が言っているのを聞いたことがある。
「この映画のドミニク・サンダ」がモデルだったんだ。
立ち振る舞いから目つきまで、よく似ている。

映画雑誌で、昔「ベルばら」の映画化をフランスで実現させたとき(1979年くらい?監督=ジャック「シェルブールの雨傘」ドゥミ←巨匠の頼まれ仕事)ドミニク・サンダがオーディションを受けに来て、池田理代子も乗り気で実現しかけた。と、いう記事を読んだコトがある。
しかし、この時はスポンサーの資生●が「主人公オスカル役はキャンペーンガール併用なので、20前後の若い娘で」と難色を示して実現できなかったらしい(その後、オスカル役の女優は「墓地裏の家」とかいうホラー映画で人肉喰ってた)
観てみたかったなドミニク・サンダのオスカル。

映画の中でドミニク・サンダが女同士で情熱的にタンゴを踊るという結構スキャンダラスな場面があるのだが、そのシーンが漫画「はみだしっ子」のラナ(だっけ?)とグレアムのダンスシーンと全く同じ(ポーズも衣装も)だったのでオドロク。
なんだ、この映画が元ネタだったんだ。
この映画は1970年代の少女漫画に結構な影響を与えた映画だったのね。

え?。肝心の映画の中身はドーだったか?と言うと、ヨーロッパの「退廃」とか「色気」みたいなモノはたっぷりあって、堪能できる(美青年美少年美中年も出る)が、ストーリィは今観ると・・・??
1970年代当時は世界中が真面目で重い時代だったから、コレでも十分だったんだろうけど、ワシは思わずオチで爆笑(遠い目)
イヤねえ。大人になると、ココロが汚れて。

夕方、やっと晴れる。
ボイスを連れて、夕映えにバラ色に光る雲を見ながら散歩。
山の上には白い月がかかる。
ボイスは散歩が出来て幸せという表情で軽やかにトロット。
月のウサギも見えていた。
家に帰るとまた激しく雨が降ってくる。
風も強く、ウインド・ベルがよく鳴る。