山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

アアルトにメダカ

もう、全くワシは何をやっているのだ・・・・

陶芸の話。
三週間もかけた大作、底にヒビが入ってしまい、どうせ本焼きにすれば割れてしまうから、いっそ・・・・とこの手で(正確には「たたき棒」で)ぶち割ったのだ。
・・・シクシク・・・
で、気を取り直して、花瓶をつくる。(底の直径20cm高さ22cm)

ウチの玄関前のピロティでは、火鉢の中に水を溜めて金魚とメダカを飼っている。
何日か前にせちたろーが、ホースの水を出しっぱなしにして水のイキオイが強すぎて、
メダカを流してしまった。
せちたろーは「メダカちゃんに悪いことしちゃった」と言って泣いたが、後の祭り。

その話を水曜日(昨日)に陶芸で、そもそもウチで飼ってたメダカを分けてくれた
オジサンに話したら、早速今日、新しいのを持ってきて下さる。
(わざわざありがたい。)
別の容器にはオジサンが自宅で繁殖させた赤ちゃんメダカも4匹入っていた。
せちたろー大いに、喜ぶ。

家に帰って、火鉢の中に親メダカを放す。
群れてスイスイ泳いでいる。可愛い。
せちたろーは「金魚ちゃん達、仲良くしてあげてね」と火鉢に向かって訓告をたれる。

赤ちゃんメダカは小さすぎるので、金魚藻と一緒に自宅二階で飼うことにする。
(火鉢に入れたら、速攻、金魚のエサ)
アアルトのガラスの花瓶に水を入れて、金魚藻とメダカの赤ちゃんを入れる。
日が当たりすぎない方がいいので、キッチンのカウンターの上に乗せる。

この日本にいま、アアルトの花瓶で飼われているメダカの赤ちゃんは多分、ウチだけだ。
(アアルト=アルヴァ・アアルトのこと。フィンランドの国民的家具作家・建築家 
この花瓶はフィンランドの湖をモチーフにした自由曲線のガラス製で、
フィンランドに行くと、一家庭に一個は必ずあるもの)

日本ではこの花瓶、ブルーやフロスト(くもり)のもの(つまり、ブルーか白)
のモノが人気があるが、ウチにあるのはクリア(透明)。
フィンランドではクリアのモノが主流←でもウチにある理由は、
買った当時コレしか輸入されてなかったから)

形が美しくて、どんな花を生けてもキマル。
花の数が多くても良し、1?2本でも良し。投げ入れるだけで花の姿がキマルので、
ウチでは重宝している花瓶である。
(だから、大・中と二種類の大きさで持っている。今回メダカを入れたのは「中」)

その、ニューヨーク近代美術館所蔵品の花瓶の中で、メダカが泳ぐ。