山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

冷房病と闘う・「ショアー」を読む

は????気持ちのイイ一日♪

日射しは暑いが、海からの涼しい風が一日中吹き付けて来るので、
しのぎやすくて良いぞ。
夏も毎日、こんな天気だったら、いいのに。

ダンナは、2?3日前から「冷房病」
暑いからって、一日中クーラーつけっぱなしの事務所にこもって仕事してる上に、
夜も仕事しながらプリントアウトを待ってる間にうたた寝し、
すっかり具合が悪くなっている。

「冷房病を治すには、汗をかくのが一番」
と教えたら、ダンナ、トレーニングウエア着て、ボイスと散歩に出かける。

海から山、田んぼへと散歩コースのフルコースを廻って汗だくになって帰ってくる。
大汗かいたら体調も良くなったらしく、風も気持ちイイので事務所でも
クーラーをつけずに仕事をする。(結論:やはり、わんこは健康にイイ)

ワシは布団干して、シーツも洗濯して、あまりに風が気持ちイイので
寝室の畳の上で、本を読んで過ごす。
昨日、図書館から借りてきた「ショアーSHOAH)」

この本の元となった映画は、9時間半もある超大作。
地味ながらもその凄絶な内容と静かな語り口が思わず引き込まれてしまう
戦争ドキュメンタリー映画

何度か見たが、最後まで見れてない、ワシ。
とびとびに見てるので、内容は知っているが、9時間半の壮絶な内容(ナチスによる
ホロコーストの実態)に神経が耐えきれず、最後まで完全に観きった事はナイ。

で、本で内容を確認しようと借りてきたのだが、
映画では判りにくかった部分が活字にすることでより鮮明に
立ち上ってくる部分があり、興味深かった。

収容所の近所に住んでいた農家の人たちは、収容所内で何が行われているかは
知らされてはいなかったが、畑に行くと収容所内が丸見えで、
日常、何が行われていたかは「実は知っていた」
しかし、新潟の監禁事件の母親と同じで、
「知ってはいるが、確認すると怖いので、見て見ぬ振りをしていた」もしくは、
もう一歩踏み込んで、「金持ちのユダヤ人め、いい気味だ」と思っていた。

収容されていたヒトも、収容する側だったヒトも、ソレを見ていたダケのヒトも、
列車で家畜のように運ばれるユダヤ人に向かって、喉をかききる仕草をして見せた人も、
みんな登場してその場所の記憶を語る。

語るヒトの目は現在を見ていない。
過去の辛い光景を、今、まさに見ている眼差しで語る。
まるで、みんな、戦争の悪夢の中でロンドを踊り続けているかのように。