山麓日記帳

全ては消えゆく、雨の中の涙のように

病気でもやっぱり仕事はあるのだ

頭痛で一日が始まる。

学校は運動会の代休でお休みだが、こんな忙しい月曜日に代休では全然休んだ気に
なれない上に、この頭痛。
微熱もあるようでどんよりと一日が始まる。

どんよりと布団で新聞を読んでいると、上の娘がバファリンと水を持ってきて
くれる。
「今、朝ご飯も作ってるから。パンだけど」と言う。
しばらくするとバター付きのトーストとミルクをお盆に乗せて持って来た。
お前はホントにいい子だなあ。ワシにはもったいないよ。

もう、ボイスの散歩もダンナ任せ。
一日ゴロゴロしてすごす事にする。

午前中、小津安二郎の戦前の無声映画「浮草物語」を観る。
なんか、スリリングで純文学してて、感動があって、謀略があって、しみじみ感動。
1938年の映画だぞ!トーキー以前だぞ!!なのに面白いってナンカ凄いコトだぞ。
小津安二郎ってばやっぱりやっぱり、大天才なのだ!
ラクロワの「危険な関係」小津版ってトコ?

お昼はカマンベールチーズ入りのパン一個。それだけ。
食欲もなくてうだうだ。
ダンナ、天神へ打ち合わせに行く。

しかし、生協はやってくる。仕事仕事。
仕分けをして冷蔵庫にしまい、来週のカタログを見て、子供らにおやつ
(スイカと桃)をあげていると、とダンナが打ち合わせから帰ってくる。

「丁度ヨカッタ、おやつだよ。欲しい?」と聞くと「欲しい」とダンナ。
「桃あるよ」と言うと、「桃、いいねえ」とダンナ。
思わず常田富士男(或いは市原悦子)のマネをしながら、
「『わしゃあ、桃が、くいてえぇ!』と言ったら、君に桃を食べさせてあげよう!」
と言ったら、「ダンナの笑いのツボ」に深く鋭くヒットしたらしく、
ダンナ無言でしばらく電子レンジにつかまったままでヒクヒクと震えていた。
そうして、振り返りざまに
「そんな面白いことはワシはできん!」と言う。何故だ!?

夕方は娘のプール。
もう。体をちっとも休めることができん!
でも、コレがワシのなさねばならぬ事。ワシが選びとった人生であり、
幸せなのでやらねばならぬ。

しかし、行けば行ったでヒトに会えるし、話も出来るので楽しい。
他人のエネルギーの照射治療(?)のおかげでじわじわと、夕方にかけて体は回復。
随分と楽になる。

ダンナ、ワシの留守中に失敬な客が二名も来たと言って立腹。
「ボイスに『噛め』を仕込みたい」と言う。←ソレは(多分絶対)無理